2012年11月22日木曜日

全老健実地研修Bコース 認知症ケア 開催中■1日目のカリキュラム紹介


ライフタウンまびでは、全国老人保健施設協会の委託で、昨年度から、実地研修(専門実技取得コース:テーマ認知症)を開催しています。今年度第一回は12名定員のうち9名のご参加をいただき、先週、好評のうちに終了いたしました。
 岡山県内はもちろん、遠くは、愛媛、島根、福岡、兵庫、山口の各県から、計画的に職員を派遣いただき、有意義な外部実地研修の場として、認知症介護の質の向上のためにご活用いただいています。

 今回は、受講生に了解を得て、そのカリキュラムの一端を画像を交えてご紹介します。

 まず、ご案内のチラシから、
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 ■日時と定員 第1回  2012/11/14水曜~16金曜(12名)3日間  
    第2回  2013/2/13水曜~15金曜(12名) 3日間
対象  全国老人保健施設協会の会員施設の職員 主に西日本の老健施設の職員
参加費 3150×3日間= 9450円 昼食代 525×3合計11,025/3日間
会場  ライフタウンまび 〒710-1301岡山県倉敷市真備町箭田1130
電話086-698-9000 FAX698-9133  座学は大会議室使用 
申込方法 専用のFAXシートでお申し込みください。先着12まで。お早めにどうぞ。
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カ月前に受講案内を郵送いたします。
アクセス JR利用 ①山陽新幹線 新倉敷駅下車 タクシーで15
山陽本線倉敷駅から伯備線下りひと駅の清音駅で
井原鉄道に乗り換え、井原方面へ2駅 
吉備真備駅下車  駅前に立地
      高速道利用 山陽自動車道 玉島インターを下りて真備・美袋方面へ15
井原鉄道をくぐってファミリーマートの角をすぐ右折して
井原鉄道高架の下を東へ数分
宿泊が必要な場合  倉敷駅周辺のビジネスホテルをご利用ください。
※JR
山陽本線 倉敷駅から伯備線で清音駅 
       乗り換えて井原鉄道で吉備真備駅下車。駅前に立地
       接続がよければ所要時間 倉敷駅より20分程度

 研修のねらい
専門実技修得コースは、老健施設勤務を二年以上経験している職員を対象に、専門分野において特長ある取り組みを行っている施設で各分野の専門実技を修得することを目的としている。
ライフタウンまびでは、認知症介護のエキスパート(指導者養成研修修了者・実践リーダー研修修了者)が認知症専門ケア加算の要件である教育研修活動を活発に行っている。

        現場実習と講義演習を効果的に組み合わせて、3日間の学びの体験をコーディネートし、受講生が自施設に帰って認知症ケアの質の向上に取り組めるよう専門的能力・人間的能力を磨く機会を提供する。


 ■私共の研修カリキュラムの特長
講義だけの受け身の研修ではなく、ワークショップ形式の参加体験型のより深い学びをコーディネートする。
 参加される受講生のこれまでの認知症介護の経験を交流し、介護現場の抱える問題意識を共有し、初めて出会う様々な人と人の交流から3日間の濃厚な学び体験を生み出す。
 指定した認知症状のある利用者に三日間じっくり関わり、実際に介護しつつコミュニケーションを取る機会をつくり、それを動画で撮影し自分自身を振り返る演習を行う。
認知症専門ケア加算の算定要件である施設内での教育研修を企画運営する際のヒントを得ていただく。
事前・事後のアンケートを実施し、受講生の所属する自施設の職場チームも巻き込んで、受講生が研修の成果を持ち帰りそれぞれの現場で認知症ケアの質の向上に貢献できるようにフォローアップする。

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では、実際のカリキュラムを画像を交えてご紹介いたします。

■1日目

●環境不適応型認知症の疑似体験

簡単なオリエンテーションの後、すぐに現場に入っていただく。
突然、見知らぬ環境に置かれた時に感じる戸惑いや不安・孤立感を味わっていただく。また、介護現場で参与観察しながら、施設の雰囲気を味わい、この日は、昼食も利用者と一緒に摂っていただく。
その日の夕方、もう一度この体験を振り返って、どの様なきっかけで人や物の環境になじんできたか、その要因をグループで話し合う。





この体験の振り返りを通して、認知症の人が環境になじんでいくための大切なきっかけを自分の体験を通して洞察していただく。

体験の振り返りをグループでする際に、他の科目でも同様だが、このようなフリップを作成して、皆の前で2分間といった時間を区切ってプレゼンをしていただく。
 このようなトレーニングで、内容の学びと同時に、様々なコミュニケーションの力が自然に身についていく。





●オリエンテーションと施設内見学
いきなり、四階フロアーに連れてこられて一時間過ごした後、本来の研修の最初に行う、施設のスライドでの紹介と現場の見学・案内が行われる。


※この時、3日目の各チームごとの課題が出る。
 3日目の午後、利用者の前で10分間程度、利用者を楽しませるパフォーマンスを各チームで考えて実行する。
 このため、レクリエーションの機材などが置いてある倉庫も見学コースに入れている。

●学びのチームづくり

この三日間の職場を離れた研修に際しては、以下のような事前課題が二つ課せられており、一週間前にFAXで講師チームの元へ送られてくる。



1日目午後はまず、設問①を材料に、各チームで2分間のスピーチをしていただく。つぎに、設問②をもとに、各チームで「ポストイットBS法」というグループワークのスキルを活用して、課題のフリップを作成して発表していただく。


この、ポストイットを使ったブレーンストーミングのスキルは、自施設の研修はもちろん、目標づくりや問題解決など様々なチームでの日常活動の中に取り入れることができる。最近は、ポストイットの色を変えることで、黄色の個々の課題をピンク色でカテゴリー化していくというように効率的に使うようにレベルアップしている。

 ここで作成されたフリップは、自施設の認知症介護の中で困っていることの解決のために、3日間の研修の中で何かヒントが得られるかどうか、常に目的意識を持って研修に臨んでいただくために、3日間ボードに掲示しておき、3日目の午後にもう一度振り返る。



 3日目には、其々の課題に対してヒントになると思われる学習内容のキーワードを緑色のポストイットで貼っていく。外部研修での成果を以下に現場に定着させるか、その工夫の一つです。



●偏愛マップ・コミュニケーション
 自分の好きなもの・好きなことについて一枚の白紙に具体的なキーワードを散らすように図化し、それを見せ合いながら自己紹介する。チームビルディングにもつながる演習。
 
 




この「学びのチームづくり」の一連の演習を通じて、同じような仕事の悩みを抱え、様々な背景、個性を持つスタッフが、相互理解をすすめ、3日間限りのチームを作っていくプロセスを体験することができる。
 
 偏愛マップコミュニケーションは、ライフタウンまびでは、新人が入る4月の定例研修として取り入れられており、その様子は、Youtubeで紹介されている。



● 施設職員との交流および演劇ワークショップ

 1日目は18:00までたっぷり講義演習があり、一応解散となるが、近くから通学されている方、近くに宿泊されている方に残っていただいて、私共の施設の職員との交流の機会を設けている。
 さらに、「演劇ワークショップ入門」という40分程度の実技を一緒に行う。

 


    演劇ワークショップとは、チームで一つの演劇を作りだしていくプロセスを体験しながら、演劇の持つ「教育力」を様々な職業人の研鑽に活用するというもので、今回は「入門編」として
     演劇創作に入る前のウォーミングアップとして使われている「アクティビティ」を一緒に行った。

演劇を介護などの対人援助職の養成教育の場で活用している実績としては、岡山県立大学がある。

参照サイト:  http://www.team-gover.oka-pu.ac.jp/video/movie/kouen_ensyu.html





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